サラリーマン時代を振り返る(2)

2012.10.04
1998年(平成10年)の1月から、エステティックサロンと美容室を経営しているS社に入社することが出来た。これで9ヶ月間のフリーター生活が終わった。私は、エステティック事業本部で渉外を担当することとなった。 当時の店舗は、西は福岡、北は旭川まで、約110店舗あった。雑居ビルのテナントと言うより、地域を代表するホテル、百貨店、駅ビルに出店しており、そこに集う顧客の取り込みを、テナント販促担当者に協力を要請し、企画を推進して行く仕事であった。集客は比較的容易な店舗が多かったと思う。 独立する予定が、力及ばず、再就職することになったことで、モチベーション的には、創業者であり経営者T社長(故人)の行動、言動を注意深く観察した。 エステサロン、美容室の現場は、職人の集合体で、悪い意味でのサラリーマン根性は、なかったと思う。会社なのに、もの凄いスパルタ教育が成立していることに驚愕した。目の当たりにする光景も、ちょっと、信じ難いもの凄いものであった。一方、エステ事業部は、T社長の強い推進力のもとに動いており、T社長対事業部個々人という構図で、組織の理論を凌駕していた。悪く言うなら、組織としてのパワーを使い切れていなかったと思う。 正直な話、私は、創業者としての理想を発見したと感じ、むしろ、創業者たる者は、こうあるべきではないかと思うようになった。その結果が企業後の、会社経営に色濃く出てしまう訳であるが、現実問題として、私にはT社長の様な、バイタリティはなく、その呪縛を解くまでに、相当の時間を要してしまうことになる。(続く)