”社内会議”を整理してみました

2013.06.05

会議を有意義な意思疎通の”場”にする為の試行錯誤は、先日、当社の従業員が受講した研修『すごい会議』でも同じことをテーマにしていましたが、有史以来、会議の有り様は、企業と言うより、全組織の課題であると言っても良いと思います。当社でも、試行錯誤を繰り返しながら、有意義な会議になる様に努力しています。

 ここでは、当社の会議について、様々な角度から整理をして、現状の問題点、改善点を発見して行きたいと思います。

 

1.会議の種類と目的について整理します

(1)企画会議 /問題解決に対する施策検討の場

a.ブレスト会議/とにかくアイディアを出し切る場

b.企画決定会議/出したアイディアの中で、どれを採用するかを決める場

(2)キックオフMtg(決起大会)/大きな課題解決に着手する際に情報共有、方向性を確認し合い、意気高揚を図る場

(3)定例会議/定期的に状況や情報を共有し合う場

a.進捗会議/採用した企画(含:改善事項)の進捗をチェックする場

b.対策会議/上記(2)で、問題が発生した場合に、その対策を協議する場。企画会議より細かな問題に対応する

 

2.社内会議の名称と参加者を整理します。

(1)経営会議/各社社長

(2)予算会議/各社社長、財務経理担当取締役(現在、財務担当は不在)

(3)リーダーズMtg/取締役と各チームリーダー

(4)チームMtg、グループMtg/チームリーダー(またはグループリーダー)と、そこに所属する従業員

 

3.社内会議のロケーションと選定理由を整理します。ロケーションの選定は、上記1の会議の種類と目的に、深く関係しているケースが多いと思います。

(1)ランチMtg/モチベーション喚起、歓談スタイルを必要とする時

(2)会議室での会議/一般的なスタイル。場所を移すことで、雑音が遮断出来、集中直がアップする(会議室の雰囲気により、効果が異なる)

(3)飲みニュケーション/モチベーション喚起、ランチミーティングよりくだけたスタイル 

(4)缶詰(研修)型/半日または一日かけて、結論を出す場合

(5)缶詰(合宿)型/結論を出すには、一日以上の時間が必要な場合

(6)テレビ会議 ※物理的または時間的な制約か、諸事情により、参加者が集合出来ない場合

 
 

4.参加者のモチベーションについて整理します。

 本来、プロ(仕事をしてお金をもらっていると言う意味で)であるなら、モチベーション管理は、自己責任の基で管理するのが当たり前です。。と、本来論をぶちまけても、現実との乖離が甚だしく、前に進みませんので、ここでは現実に沿った、会議で自然とモチベーションが上がるルールを確認することにいたします。

・『挨拶』は、上司が率先する

・『相づち』は、聞いている人、みんなが行う

・上司は部下を威嚇してはならず、発言しやすい場を作る『気遣い』をする

・発表者は『発言手順』(=結論+求められたら理由)を守る

この4点を守るだけで、モチベーションは上がると考えています。さて、当社の現状は、どうでしょうか?私が出来ていないのですから、みんなに、やろうとする雰囲気がございません。だから、これは大部分が私の問題です。すごい会議へ参加したことで、改善傾向にあります。

 

 

5.社内会議の5W1Hを整理します

 例題として、経営会議の”5W1H”(=いつ、どこで、誰が、何を、何故、いかにして)に

 ついて整理してみます。

・いつ…定期的に。具体的には月に一回。

・どこで…face to fece、かつ、発想力が豊かになるような環境で。

・誰が…現場最高責任者が出席

・何を…問題の発見、改善方法を明確にする。

・何故…会社の業績を向上させる。会社経営を継続する

・いかにして…??

”いかにして”を??としたが、正にどんな会議をすれば、会社の業績を向上させることが可能となる会議になるのかを、現状を振返りながら、次の6.”会議手順”に進みます。

 

 

6.現在の”会議手順”です。

No     Agenda[Action]

(1) 参加者がトレンドを共有する[発表]

(2) トレンドから、問題点を抽出し、それを共有する[発表][協議][合意]

(3) 問題点から、原因究明と対応策を検討し、それを共有する[発表][協議][合意]

(4) 対応策が、順調に推移しているかを確認し、それを共有する[発表][協議][合意]

(5) 対応策の遂行が滞っていれば修正し、それを共有する[発表][協議][合意]

(6) 担当者がそれを快く受け入れ、やる気になっている顔を確認する[合意]

 

上記、会議手順の各々[Action]について具体的な当社ルール

[発表]…担当者が発表する。担当者は、発表する事項を、予め資料にまとめる

[協議]…参加者が自由闊達な意見交換をして、最も有効な対策または結論を導くこと。議長は出席者の最上席が勤める

[合意]…全会一致の原則。但し、会議主催者(=最上席)には拒否権がある。

上記、会議手順で、会議に必要な機能

・情報共有機能

・チェック機能

・修正機能

・合意機能[納得してやる気になるか]

 

7.当社の状況と改善点

(1)企画会議について。

当社には、企画会議が存在しません。今まで、私が「こうする」と決めていたからだと思います。私が実業の社長から離れましたので、今後は、みんなでアイディアを出し合うことが必要と考えます。企画会議が上手な会社や、すごい会議のノウハウを取り入れ、チャレンジをする必要があります。 

(2)会議手順について。

・トレンドから、問題点を発見する過程において、発表者が問題点を取り違えていた場合には、それ以降の”会議手順”が成立しません。

・会議手順2において、発表者の発言が遮られ、発表者が意図している方向と、全く違う方向に進むことになります。発表者は、苦労してまとめた資料の殆どが台無しになるケースが、多々、あります。それは時間の無駄であり、また、発表者のモチベーション低下に繋がっていると考えられます。

・予め、問題点(会議手順2)が共有されていれば、対策での合意まで(上記、会議手順3)まで、比較的、順調に進みます。

・会議手順5が必要な場合、担当者の取組むべき仕事の優先順位での間違いが発覚する場合があったり、全く着手出来ていないことが発覚すると、会議手順6が達成出来ない場合があります。

・予定していた時間が足りず、後の発表者に十分な時間を与えることが出来ないことがあり、重大な問題に触れないで終了する危険や、発表できなかった者のモチベーション低下の危惧が懸念されます。

・俗に言う”根回し”が上手な者は、事前に問題点の確認を行って共有まで済ませていたり、日常的に相談事項が多いことにも気付きました。逆の言い方なら、上席に相談しない者の発表は、内容、問題意識ともにレベルが低いと感じてしまいます。

 

8.まとめ

・会議は上記の1〜3を上手に組み合わせて、効果の最大化を図る必要があると思います。すべてを定例会議化してしまうことは、良いことではないと思いますし、むしろ、定例会議は極力減らすべきと感じます。これは、例えば、週一の定例会議を月一にすると言うのではなく、目的を絞った場にすると言う意味です。

・今まで、当社の会議は『会議は、業績を伸ばす為に、私が情報収集する場』であったのですが、こうして整理してみると、やはり『会議は、業績を伸ばす為に、問題を抱えている現場の責任者や担当者が、やる気を持って改善に取組む様になる為に行う。』 ものでなければならないと、感じます。

・会議手順では、当日の会議をスムーズに進めるには、会議前の準備を別途定義した方が良いことにも気付きました。会議前の準備期間に、事前調整をすることで、会議自体は、一段レベルが上がった会議が可能になると考えます。例えば、対策のプロセス(シナリオ作り含む)について、十分、協議出来ることになると予測できます。

会議前の調整

No     Agenda[Action]

1 発表者がトレンドを集計する[作業]

2 トレンドから、問題点を抽出する[検討]

3 トレンドから導いた問題点の抽出が正しいかを相談する[相談][合意]

4 問題点から、考えた対策が妥当なのかを相談する[相談][合意]

会議手順(改善)

No     Agenda[Action]

1 参加者がトレンドを共有する[発表][合意]

2 対策が、順調に推移しているかを確認し、それを共有する[発表][協議][合意]

3 対策の遂行が滞っていれば、修正し、それを共有する[発表][協議][合意]

4 担当者がそれを快く受け入れ、やる気になっている顔を確認する[合意]

 

関連ブログ

原因と課題について考えてみた

目標を達成するためのプロセス

出来ないと言わないための思考

目標設定のノウハウ

 

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会議

かい‐ぎ【会議】クワイ‐〘名〙(スル)

1.関係者が集まって相談をし、物事を決定すること。また、その集まり。「編集方針について—する」「—室」

2.ある事柄を評議する機関・組織。「日本学術—」

 

発表

はっ‐ぴょう【発表】‐ペウ〘名〙(スル)

世間一般に知らせること。表向きに知らせること。また、その知らせ。「新製品を—する」「小説を—する」「研究—」

 

協議

きょう‐ぎ【協議】ケフ‐〘名〙(スル)

集まって相談すること。「対策を—する」

 

合意

ごう‐い【合意】ガフ‐〘名〙(スル)

互いの意思が一致すること。法律上は、当事者の意思表示が合致すること。「—に達する」「離婚に—する」

類 語 コンセンサス・意気投合

 

作業

さ‐ぎょう【作業】‐ゲフ〘名〙(スル)

仕事。また、仕事をすること。特に、一定の目的と計画のもとに、身体または知能を使ってする仕事。「修復—にとりかかる」「徹夜で—する」「—能率」「農—」

 

相談

そう‐だん【相談】サウ‐〘名〙(スル)

問題の解決のために話し合ったり、他人の意見を聞いたりすること。また、その話し合い。「—がまとまる」「—に乗る」「友人に—する」「身の上—」

 

根回し

ね‐まわし【根回し】‐まはし〘名〙(スル)

1.樹木などの移植の1、2年前に、広がった根を根もとを中心に残して切り、細根の発生を促すこと。

2.交渉や会議などで、事をうまく運ぶために、あらかじめ手を打っておくこと。下工作。「しかるべき部署に—する」

 

テーマ

テーマ〖(ドイツ)Thema〗

行動や創作などの基調となる考え。主題。また、論文の題目、楽曲の主旋律など。「共同研究の—を決める」「政府にとって農業政策が今後の—になる」

類 語 話題・トピック・題目・論題・主題・本題・題材・問題

 

トレンド

トレンド〖trend〗

傾向。趨勢(すうせい)。ファッションの流行や経済変動の動向など。

類 語 傾向・流行

 

アジェンダ〖agenda〗

1.計画。予定表。議事日程。協議事項。特に、政治・政策的な分野で、検討課題、行動計画、の意で用いることが多い。

2.スケジュール帳。備忘録。

3.教会の礼拝定式