経営者目線
2013.03.03
私の場合、会社の収支が安定的で、かつ上昇曲線を描いていることが、一番嬉しい事であり、ストレスフリーになれる。そんな理想的な状態を作り出す為に何をどう改善して行くのか。これこそが正に経営者目線であると思っている。その改善は、A.人間性向上・人間力向上、B.技術的な改善に分けている。
A.ここで働く人間(私を含む)の、人間性とか人間力とかいわれる部分を向上させるための具体的な改善策である。人としての良識、法令順守、規律、生活指導などが該当する。これによって、顧客(人)に満足してもらう普遍的かつ基礎的なビジネススキルが出来上がる。別の言い方をするなら、「仕事における真摯さを身につける」とでも表現できるであろうか。人間教育は、一貫した内容で、毎年、毎月、毎日、繰り返しやり続ける事が必要だとも思う。
私は、予てより、人の性格は変わらないと思っている。しかし、『性格』は変えられなくとも、『考え方』や『習慣(行動)』は変えることが可能だ。例えば、何故、挨拶が重要なのか?無知な人が、その重要性を知ることで、考え方が変わり、そして行動も変わって習慣化する。最終的には、挨拶が出来ない者に説教をしている。。この様に、インテリジェンスが人をスマートにすることは、皆さんも間違いなく経験していることと思う。同様に、基礎的なビジネススキルの向上においても、同じような効果が得られる。
最近は、『仕事における真摯さを身につける』なる行動が、様々な局面で科学され、ノウハウ本となって巷に溢れている。例えば、クレームの対応などは、その対応が苦手だった人が、ある一定以上レベルの対応が出来るようになった。出来るようになった人の『性格』は変わっておらず、クレームを科学し、そのメカニズムを知り、訓練した結果、対応出来るようになったのである。
B.技術的な改善とは、言うまでも無く、今、取り組んでいる、ビジネス自体(業界とか、業種の中で自社の立場)をより良いものにする為にする改善行動である。組織、情報共有、費用対効果、品質向上などを見直す作業が該当する。知識を増やすことで『見直す』作業が出来るようになる。組織とは何ぞや?、情報共有のメリット・デメリットは?、他社の品質は?当社の品質向上対策は?取引先からの要望は?etc..これによって、業界内の競争力向上が達成できると考えている。
既述のクレーム対応は、AとBの両方に属すると考える。だから、AとBは同時に学ぶ方がより良い効果を出せると考えている。
創業当初は、Bだけに取り組めば会社は良くなると思っていて、それだけをやっていた。今は、量的にはA>Bになる様にしているつもり。Aが成立していて、初めてBが本物になり、会社の文化として根付くと分かったからである。
従業員が考えている、経営者目線とは、殆どがBであると感じる。
従業員の中には、Bの感覚が大変優れていて、Aが足りてない場合もある。そんな時は、何か何処かで安定感や継続性に欠ける感じがしてしまう。この様な場合、アイディアは採用するが、当人を主担当者にしないかも知れない。過去の経験でプロジェクトが没った事が多かったからである。
サラリーマンのうちに、経営者目線を持つトレーニングをするのであれば、Bのみならず、Aの人間性・人間力を磨く努力もして欲しいと思う。
当たり前であるが、Aについては、私も日々の生活の中で、向上させる努力を継続中である。